ボクシングの井上尚弥選手の活躍でよく聞く「四団体統一」という言葉。
そもそも、ボクシングの四団体統一とはどういう意味で、何が凄いのかをご紹介します。
また、過去に四団体統一を果たした歴代日本人選手はいるのか?
井上尚弥選手の挑戦は最短でいつ実現されるのかをご紹介します。
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ボクシング四団体統一とはどういう意味?
井上尚弥「4本のベルトは必ず巻く」と強い決意 4階級制覇も標的改めて明言 #ボクシング #井上尚弥 https://t.co/RzvZPhZyyf
— スポーツナビ (@sportsnavi) September 23, 2021
現在、世界のボクシング界は4つの主要団体が統括しています。
その4団体は下記の通りです。
- WBA(世界ボクシング協会)
- WBC(世界ボクシング評議会)
- IBF(国際ボクシング連盟)
- WBO(世界ボクシング機構)
もともとは各階級に世界チャンピオンは1名というシステムでした。
しかし、時代の流れから枝分かれが起こり、団体が増えていきました。
そして、各階級に世界チャンピオンは4名いることになりました。
その4団体全てのチャンピオンの座を全て制覇することを「四団体統一」と言います。
ボクシング四団体統一とは何が凄いの?
4団体となったのはWBOが設立した1988年で、約33年の歴史があります。
その33年の歴史の中で、四団体統一を達成したのは6名のみです。
圧倒的な強さが無いと実現できない偉業ということがわかりますね。
しかしながら、四団体統一は強いだけでは実現できる偉業ではありません。
団体の規定や興行関係者の思惑などから、思うようにチャンピオン同士の試合が組めるわけではないのです。
チャンピオンには「指名試合」といって、王座獲得している各団体のランカーからの王座防衛戦を行う義務を与えられます。
指名試合は各団体が設定している一定期間内に実施しないと王座をはく奪されるなどのペナルティがあります。
そのため、自身の王座を守るための防衛戦をこなし、新しい団体王座を狙ったチャンピオン対決を行う必要があります。
王座獲得が進めば進むほど、防衛戦が増えるため非常に難しくなっていきます。
このように、様々な状況を乗り越えながらながら四団体統一を目指すことから、いかに凄い偉業かがわかっていただけたと思います。
ボクシング四団体統一王者の歴代選手に日本人はいる?
そんな偉業であるボクシング四団体統一王者。
33年間の歴史で歴代選手は6名いると言いましたが、残念ながら達成した日本人選手はいません。
直近では、2021年5月に四団体統一を果たした、 ジョシュ・テイラー選手がいらっしゃいます。
偉業を達成した歴代選手は以下の6名です。
階級 | 名前 | 国籍 | 年度 |
クルーザー級 | オレクサンドル・ウシク | ウクライナ | 2018年 |
ミドル級 | バーナード・ホプキンス | アメリカ | 2004年 |
ミドル級 | ジャーメイン・テイラー | アメリカ | 2005年 |
スーパーライト級 | テレンス・クロフォード | アメリカ | 2017年 |
スーパーライト級 | ジョシュ・テイラー | イギリス | 2021年 |
ライト級 | テオフィモ・ロペス | アメリカ | 2020年 |
このように歴代選手としては日本人選手はいませんが、有力とされている選手がいます。
それが井上尚弥選手です。
井上尚弥選手は現在、WBAとIBFの2団体でバンタム級のチャンピオンです。
日本人初となる四団体統一王者ですが、実現してほしいものですね。
井上尚弥のボクシング四団体統一は最短でいつ?
そんな井上尚弥選手ですが、四団体統一戦は最短でいつになるのでしょうか。
結論から申し上げますと、いつとは明言できない状況です。
井上尚弥選手は、WBAとIBFの二団体統一王者で、WBOとWBCの残り2つの王座を獲得すれば偉業達成となります。
今年(2021年)、四団体統一のチャンスが舞い込みました。
井上尚弥選手は6月に自身の防衛線を勝利で納めました。
そして、WBC王者のドネア選手とWBO王者のカシメロ選手が統一戦を8月に行うと発表がありました。
この試合は井上尚弥選手が獲得していない2つの団体の統一戦となります。
そのため、ドネア選手とカシメロ選手のいずれかの勝者に、井上尚弥選手が勝利すれば一気に四団体統一が実現するという流れでした。
これは願ってもないチャンス到来といったところですね。
しかし、6月下旬にカシメロ選手陣営がドーピング検査に対して対応が芳しくなく、ドネア選手陣営が二団体統一戦を中止されました。
このことで四団体統一戦の実現は遠のいてしまっています。
さらには、WBCがドネア選手に暫定王者のガバリョ選手との対戦を指令したことで、カシメロ選手とドネア選手の対決は困難なものになっています。
このようなことから、いつ四団体統一が実現されるかということはわからない状況となっています。
それでも、井上尚弥選手は「今は俺の適正階級はこのバンタム級だから時期が来るまで気長に」と前向きなコメントをされています。
四団体統一とは?意味や凄さに歴代統一王者の日本人まとめ
- ボクシング四団体統一とは、4つの団体に分かれた同階級の世界チャンピオンの座を全て獲得すること
- ボクシング四団体統一は防衛戦をこなしながら、王座獲得戦に勝利しないといけない
- ボクシング四団体統一王者の歴代選手に日本人はいない
- 井上尚弥のボクシング四団体統一はいつになるか名言できない
ボクシング四団体統一についてのお話はこのようなまとめになりました。
これから日本人初の偉業を達成するかもしれない井上尚弥選手。
様々な困難が舞い込んできても前向きに挑戦し続けられています。
強さだけではなし得ない偉業ですが、これからも応援していきましょう。
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